
2025年12月2日(火) 16:39
観客SNS投稿ルール緩和で変わる球場体験
ここに注目
SNS投稿緩和でファン体験と権利保護のバランスを探る段階にある。
NPBは2025年2月1日、日本のプロ野球すべての試合で観客の撮影とSNS投稿に関する「写真・動画等の撮影及び配信・送信規程」を施行した。目的は放映権や肖像権、観客の安全とプライバシーを守ることであり、インプレー中の選手を写した写真や動画の投稿を禁止し、プレー以外の動画も140秒以内、試合中の配信は禁止とした。こうした厳しい線引きにはすぐに議論が集まった。選手会は2025年4月に見解を公表し、「ファンの楽しみを奪う」として緩和と見直しを要望した。多くのファンもルールが細かくて分かりにくいと感じていた。大阪体育大学の藤本淳也教授も、全面禁止ではなくSNSとともに歩む姿勢が大切だと指摘した。こうした声を受け、NPBは2025年8月4日に規程の一部改定を発表し、9月1日から新ルールを始めた。プレー中の写真は試合中も自由に投稿できるようになり、プレー動画も60秒以内で編集していないものなら、1人1試合1本まで試合後に投稿できる。プレー以外の動画は140秒以内なら試合中も投稿できる。一方で、ライブ配信と明らかな商業利用は禁止のままであり、長い動画や多数の投稿も認められていない。放映権ビジネスと違法動画対策を意識しながら、ファンの自発的な発信をどこまで広げるかという線引きは、今も調整の途中にある。今後はクライマックスシリーズや日本シリーズなど大きな試合での運用を重ねる中で、観戦マナーとファンサービスの両方を高める次の一歩が問われる。
ポイント
Q
2025年2月からのSNS投稿ルールは何かA
インプレー中の選手を写した写真や動画の投稿を禁じ、140秒超の動画や試合中の配信も制限した決まりである。
Q
9月1日の改定で何が変わったかA
プレー写真は試合中も自由に投稿でき、プレー動画も60秒以内なら1人1試合1本まで試合後に投稿できるようになった。
Q
なぜ厳しいSNS規制に批判が出たかA
ルールが細かく分かりにくく、ファンの楽しみや自分の視点で試合を分かち合う機会を減らすと感じる人が多かったためである。
Q
今も禁止されている投稿の例は何かA
ライブ配信や営利目的の動画、長尺のプレー動画などは引き続き認められず、違反すれば入場制限などの措置の対象になる場合がある。