
石上泰輝&佐々木泰 韓国戦ブレイクの衝撃
ここに注目
石上と佐々木の躍動が侍ジャパンの世代交代を一気に進めた。
石上泰輝と佐々木泰が、東京ドームの日韓戦で一気に名前を売った。追加招集から韓国戦2試合で計7打点を挙げ、侍ジャパンの世代交代を強く印象づけたシリーズである。
舞台はラグザス侍ジャパンシリーズ2025日本対韓国である。2026年WBC本番のおよそ4か月前、日本時間11月15日と16日に行われた強化試合だ。メジャー組が不在の中、前回WBC経験野手は牧秀悟と岡本和真のみで、若手にとっては最高のアピールの場となった。
佐々木は宮崎での強化合宿から勢いに乗った。11月10日の広島との練習試合では、日本時間13時開始の試合で左越え二塁打を放ち、侍デビュー戦で初安打を記録した。牧原大成の代役として追加招集された立場ながら、自らのバットで存在感を示し始めたのである。
15日の第1戦、日本は韓国に3点を先行されながら11対4で逆転勝ちした。流れを変えたのは青学大出身のルーキーコンビ、西川史礁と佐々木である。4回に西川が同点2点二塁打を放ち、5回無死満塁で佐々木が左前へ2点打。佐々木はこの試合で4打数1安打2打点と、勝利を決定づける働きを見せた。
16日の第2戦では、石上が主役になった。DeNAの内野手は「8番・二塁」で先発し、3点を追う4回1死満塁で冷静に押し出し四球を選んだ。続く5回2死満塁では150キロ前後の直球を右前へ運び、勝ち越しの2点適時打。2打数1安打1四球で3打点という内容で、追加招集組とは思えない落ち着きを見せた。
この反撃の口火を切ったのも佐々木である。第2戦の4回1死満塁で中前適時打を放ち、このシリーズ2試合連続で満塁の場面で走者をかえした。5回にも押し出し四球で打点を追加し、韓国戦2試合合計で8打数3安打4打点という堂々たる数字を残した。
石上は第1戦でも途中出場で存在感を示している。代走からいきなり二盗を決め、3打席連続四球で出塁し続けた。走塁と選球眼で流れを変えたうえで、第2戦では決定打を放った形であり、解説者からは次世代を担う内野手として高い評価を受けている。
その背景には、NPBで積み上げた実績がある。石上は今季DeNAで73試合に出場し、打率0.241、2本塁打16打点3盗塁という成績で終盤は遊撃のレギュラーをほぼつかんだ。佐々木も広島で54試合に出場し、打率0.271と安定した打撃を見せている。リーグ戦で鍛えられた若手が、そのまま侍ジャパンの戦力図を塗り替え始めているのである。
内野の構図を見ると、二塁は牧が軸と見られるが、石上は守備力と走塁を備えたバックアップ候補として強く印象づけた。遊撃もこなせる点は、長い大会での故障やコンディション不良に備えるうえで大きな武器となる。一方、右打ち一塁手の佐々木は、長打だけでなく満塁での勝負強さを示し、ベンチから一振りで流れを変える役割を任せたい存在になってきた。
ラグザス侍ジャパンシリーズ2025は、日本の1勝1分けで幕を閉じた。投手陣の四死球の多さや終盤の被弾など課題も残ったが、若手野手の台頭はそれを上回る収穫である。石上と佐々木、そして西川ら“ヤング侍”の伸びしろが、2026年WBCとその先の大会での世代交代を支える土台になっていくであろう。